梅雨に入るアクアチントの昼下がり

去年昼顔を蒔いたけどちょっとしか咲かなかった。
今年は朝顔が買いたいな。一関にたくさん青い朝顔が咲いていた。あんな青い朝顔が欲しい。そういえば昔桃井かおり佐藤浩市の出るテレビドラマで「天上の青」というのを見た。それは朝顔の名前なのだ。妙に記憶に残っている。連続殺人犯の大久保清事件がモチーフの曾野綾子の原作。佐藤浩市が殺人犯だがシンパシーを感じる演技だった。そーいう演技が必要な役所だった。それでアマゾン検索したら古本で買えた。あ〜、面白かった。久しぶりに本の世界に入り込めた。三浦半島の突端に住むパラサイトの殺人犯。その犯行が淡々と描かれていく。曾野綾子の小説は何冊か読んでいるが、なんか世界が違う人だと思って来た。なんといってもクリスチャンの世界観が基本にある。「天上の青」も全くそうなのだが、私も年を経たせいか、素直に感動した。生と死の間の短い時間に何が起こるかは判らない。しかし起こることには逆らえないのが現実であり、それを受容して生きるしか無い。親鸞の「悪人正機」も同じことを言っているのだろう。宗教家って偉いなー、真実はきっとひとつなんだ。アプローチが違うだけなんだと思いました。

天上の青〈上〉 (新潮文庫)

天上の青〈上〉 (新潮文庫)

天上の青〈下〉 (新潮文庫)

天上の青〈下〉 (新潮文庫)


一円、という値段はなんなのだ。でも買えるのだからスゴイ時代です。