秋風が痛い歯茎にしみるのよ


 昼間うとうとしてあくびをしたら、口が閉まらなくなった。う〜〜〜痛い!いたさでぼ〜っとなっておでこをつけてまるくなっていた。ママがかえってきて「どしたの、よだれだらけになって、ビトン!」といってカゴに入れられた。気がついたら男の人がボクの歯をいじって「あ、閉まった。」といってボクの口は閉じた。そのまま知らないところに居て口の中が痛い。やっと家に帰って水を飲んだ。たくさんたくさん飲んだ。お腹はすいてるけど口がいたい。ままがカリカリをちいさくしてふわふわしたものをかけてくれた。それがトケルようにおいしかったんだけど、しまこが「あっ、それ大好き。」といって横から食べられてしまった。でもうちはいいな。


 帰宅したらビトンがよだれを垂らして口を開けている。なんだなんだ悪い病気か、とすぐ動物病院に行く。「あれー、歯がぐらぐらだ、犬歯が動いて下の歯茎に刺さっちゃったんだ。」と、先生が歯の位置を動かして口は閉じた。歯槽膿漏で入院して6本も歯を抜いた。猫の歯の病は致命傷になる。ゴンベイも玉もそうだった。ビトンはまだ若いので油断した。気をつけるといってもどうすればいいかよく判らないけど。