風立ちぬクロゼットには平和あり

 


この夏は、ずいぶん服を減らした。もう断捨離終わっているつもりだったのだが、朝着るものに迷うのは、それが十分じゃないからだ。

 週に5つの組み合わせを決めて、それをローテーションする。ワンピースを4枚、パンツ2本とシャツ数枚、薄手の上着を組み合わせる。それだけ。今まで持ちすぎていたのだ。そんなことはわかっていたのだが捨てられなかった。
 ある日、ある服を着ていて、これってもう終わっているよね〜、とはっきりわかる瞬間があった。そう思ったら、他にも終わっているもの多数がクリアに見えた。それでそれらをまとめて袋に入れ、少しづつ捨てた。
 一番の、きっかけは靴である。骨折したのでヒールのある靴は履きたくない。その結果、茶色、黒、白のフラットシューズだけが残った。茶の靴は骨折の後購入して、これがメチャクチャ楽なので「またそれ履くの。」とダンナが呆れるほど愛用している。色目が似ているバッグ(吟行先のホテルの売店で友人が見つけた。)も買ったので盤石のつもり。ヒールという選択肢を捨てたら目の前が開けた気がした。選択肢を捨てればモノは捨てられる。いい歳してと思うが、それでも着るものには死ぬまで迷うのだと思う。平和でありがたいと思うべきかも。