買ってはいけない

 

 いっつも着ているユニクロのダウンで焚き火をしていたら、袖口に火が跳ねて、表面が溶けて白い中身が1センチ四方くらい見えてみっともないのだった。それでネットで長めの黒いすっきりしたダウンを3万円くらいで購入した。三日ほどかかって、そいつは香港からやってきた。開けてみると信じられないような裏地が付いていた。ちゃちなヒョウ柄の上に花が飛んでいる。実物を見たら5メートル以内に近づかないような代物であった。即梱包して送り返した。送料損した。申し込むときにモデルが凄く美人だったので「あやしいんじゃない?」と胸騒ぎがあった。それが正しかったのよ。もう絶対に実物を知っているもの以外はネットで買うの止めようと固く決意したのだった。


 それで結局またユニクロに行ってダウン買っちゃった。この値段と軽さとクオリティーをあなどってはいけない。。我ユニクロに制圧されりである。今は全身もうユニクロとうん十年ものの組み合わせなのだ。景気のいい時代に良いものを長く着ようというトレンドがあった。長い年月の果てにたどり着いてみたら、ユニクロさまという衣料ができていた。良いものは高くて捨てにくいのでずっとあるという背景もある。たかが着るもの、されど着るものだから、これからも迷っていくのだな〜、と感じ入る年末。