人生は棚上げと知る春灯

 リハビリの帰りに最寄駅の小さな蕎麦屋に入る。
注文してお茶を飲んでいると、店の人らしいおばさんが外から入ってくる。レジの女性に、
「倒れちゃったの。」と言う。
「植木が?」
「私が。」
「上行って寝てていいわよ。」

さらに奥に行って主人らしい人に。
「私、倒れちゃったの。」
「どこで?」
「道路で。」
「上行って寝てていいよ。」



家族の会話。