妹の奔放に泣く白き猫

にいさん、そんなに気に病むこたーありませんぜ。


貞操問答 (文春文庫)

貞操問答 (文春文庫)

ん〜〜。本屋に積んであって、菊池寛って読んだことないので読みました。
いいとこのお嬢さんの父親が死んで、家庭教師に行って、そこのご主人様と好意を持ちあったのを、ものすごく勝手な奥さんに看破され、辞めるんだけど、ご主人がバーを持たせてくれて、、、、、。登場人物がたいへん類型化されていて読者の期待を外さない。新聞連載中は大評判だったそうで、なんとなく「失楽園」なんかと似た雰囲気がある。要するに男の願望から生み出された女性像。川端康成なんかを別にして、日本の男性作家って女が描けない人が多いような気がする。そう思う気持ちを裏書きしてくれちゃってる。それでも当時はこの小説の影響力はとても
大きかったと思う。ここに書かれているようなバーを何件か覚えている。ある種の男のロマンですわ。