サラサラと母の匂いや夏の衣

今日は涼しい。大島着て来てちょうどいい。冬に大島着ていたら「寒くないすか。」ってキモノ屋のダンナに言われた。「だって暑い所で織られているものですからね。」と言うのだった。それは冬に着るんじゃないよ、って遠回しに言われたのよね。それでつらつら思うに私は大島が一番好きである、と宣言してしまう。軽くて肌触りが良い。ズルズルしないのできちんと畳める。大島のキモノを3枚持っているが、どれも両親のものを仕立て直した。そこがキモノのいいところだ。大島は格下だそうだが、ワンピースと同じくらいだと思う。今時シルクのワンピースであればどこにでも行ける。洋服でワンピースとスーツはどっちが偉いのかしら。メルケルさんのワンピースは見た事無いわね。イブニングドレスは露出が多くなくてはならぬ、と聞いたことがある。女性としての機能誇示なのかしら。日本人としては面妖なことである。しかしキモノを着るとなると、結ぶ畳むの無限地獄(大げさ)だ。これも日常の手間を儀式化して生きる事の不安を紛らわしている一つかもしれないわ。

iphoneで撮るとこれくらいがいっぱい。