さんぜんせかいいちどにひらくうめのはな

王子の北とぴあという所で出口王仁三郎とその一門の「古今独歩」という展覧会をやっている。私は大本教というものに関する知識ゼロなのだが、王仁三郎のキッチュと呼びたいような陶器を見たいと思った。会場は地下鉄南北線の改札口に直結した便利な場所だ。会場に入ってすぐに軸装された書に気持ちを鷲掴みにされた。それは大本教の開祖出口なおのもので、彼女には神示が自動筆記で伝えられたそうだ。その「お筆先」と言われるお告げは半紙20万枚に及ぶというのだ。その字をどう表現していいか私には語彙が無い。字の良し悪しは判らないが、その人がいきなりそこにナマで出現しているような字なのだ。タイトルの句は、なおの末娘で王仁三郎の妻のすみこの書。この人の書も絵もすごいのよ。王仁三郎の作品は神懸かりとしか言えない。三人が独立したシャーマンであることは間違いないと思われる。その次の代になると、独立して拝見すればそれぞれ素晴らしいと思うが、比べられると辛いと思う。開祖を越えようと工夫するがそれが仇になる。難しいものだと思う。長年書の判断基準が良くわからなかったのだが今回何かが掴めた気がする。こんなに素晴らしい展覧会だと思わなかった。私の下手な文読んでも判らないから見て見て。入場料無料だし全力でお勧めします。