じんじんとこころににひびく授業あり

テレビでサンデル教授の東大の講義というのを後半だけ見た。安田講堂の中ってこんなになっているんだと、まず趣味の良い内装と調度を眺める。戦争責任は当事者でなくても取るべきか、という設問に、女性が、「この問題は被害者の立場になって考えるべき問題であって、被害者が悲しんでいる限り謝罪するべきだ」と応えたのは素敵だった。「生まれる国は選べないし、自分で責任を持ってやったことでは無い以上、謝罪は出来ない。」という発言者も。教授は良否には触れず、自然とこの授業に参加している全員が深く考えざるを得ないように誘導して行く。発言者は必ず最初に名乗り、教授はその名前を反復する。簡単なことのようだが重要な手がかりだと思った。韓国では未だに秀吉の朝鮮征伐を問題にしている。問題が解決されないまま今日に至っている原因はなんなのだろう、と私も刺激された。東大生350名一般参加650名とのことで、バイリンガルな発言者も多かった。人間に希望が持てる授業だった。