第10回Web句会

選句結果を報告します。
久しぶりに18句揃いましたが、今回も満点句が出ました。
「多喜二忌」の意外性が受けたのか、わさびさん2度目の満点でした。
今回は「紐」、「橋」、「水」、「火」の4題から選び1句以上投句するということにしましたが、いろいろな題で沢山作ることが肝要であるなと思った次第です。(担当幹事・文責:いて丁)

白山の白き峰越え雁帰る 万作 
春の宵何願かける橋づくし 飛行船(鶉・わさび)
芽柳や古川橋の泥の河 鶉(飛行船・いて丁・柚・万作)
紐解けば春愁覚ゆ鳥図鑑 いて丁(飛行船)
雪解けの水ざわざわと浅野川 柚
夜半の春灯りの紐が遠くある 鶉(柚) 
春火鉢残り炭を寄せて抱く 万作(わさび)
火の粉散る屋台路地ゆく多喜二の忌 わさび(鶉・飛行船・いて丁・柚・万作)
みづうみの水みちたりて春の闇 いて丁(万作)
三月の水を湛へる手水鉢 飛行船(鶉)
しなやかに宙舞う人や春の蝶 柚
紐育ティファニーの角の余寒かな 飛行船(わさび)
白き歯や八つ橋囓る京の春 わさび
春色の靴に財布の紐ゆるみ 柚(×)
冴え返る勤め人過ぐ清洲橋 いて丁
紐になる浅き夢見し春の雪 わさび
片足の男焼野をとぼとぼと 鶉(×)
雪しろの橋脚打って水分かる 万作(いて丁)