納涼歌舞伎

夏休み3日目納涼歌舞伎に。
絽のキモノか上布か迷ったが、あんまり涼しいので白紬の単衣に時計草のバティックの帯にする。
歌舞伎座は浴衣の若者多数。驚く。ま、Gパンの人も多いのだから浴衣なんてお洒落なつもりは判るが、せめて一階席くらいはドレスコードを明示してもいいんじゃないかしら。
 演目は野田秀樹の「愛陀姫」。オペラ「アイーダ」の翻案。
時代は斉藤道三(弥十郎)と織田信長のパパが戦をしている時代。道三の娘濃姫勘三郎)は家来の木村駄目助座衛門(橋之助)を恋してる。彼を織田に攻め入る大将にして武勲を上げさせようと画策する。計画通り彼は織田を破り濃姫をめとることになるが、彼が恋しているのは、濃姫の下女愛陀(七之助)だった。濃姫は嫉妬に苦しみ結果的に彼を死罪に追いやることになり、彼とアイダは土牢で抱きあって死んじゃう。あ〜〜〜、つまんなかった。あんなに山ほど演目を持っている歌舞伎で何故アイーダなのさ。音楽は全部録音で学芸会のようでした。
救いはその前の「紅葉狩」。踊りは、あんまり好きじゃないのよね、とボーッと見てたのだけど、お姫様がだんだん本性を現して妖怪に変化して行くその様子。勘太郎が素晴しかった。踊りはそんなに上手いと思わないけど、芸が大きい。酔いつぶれた橋之助に凄みをきかして下手に引っ込むところに、しびれました。これがなかったらホントいやだったわ。帰りに寄ったバーで、隣のお客さんも前の日同じ舞台を見ていて、いかにつまらなかったかでおおいに盛り上がりました。