ボナールやモヤモヤとして牡蠣を喰う

ボナール展を見に行く。

作品上で「ボナール」が確立している。
一緒に行った中学からの友人が、「息子の友達が描いたと言われたらそうかと思う。」
というほどある意味下手な絵に見える。ふふ、そこに味があるとも思う。
130点くらいあって初めて見た絵も沢山あったけど色彩が印象的な絵が少ないような気もした。
食い足りない、というのが正直な感想。
初期の200号くらいの大作。田舎の屋敷の庭のテーブルの周りに家族が集まっている絵。
白っぽい猫だけがこっちを見ている。心ここに在らずな人間関係に思いを巡らさざるを得ない。
この絵好きなので絵葉書と思ったら売ってない。そもそも作っていないそうでがっかりする。行く前からこの絵葉書10枚くらい買いたいと思っていた私が少数派なのか。

美術館を出たらもう真っ暗だった。

昔の六本木はこのドアを開ければジャズこっちのドアはディスコという時代だった。
三つも美術館ができるなんて思わざりけり。


 あんたみたいな猫が描かれていたわよ。