冬ざれや社会を憂うわが人体

 例年今頃体調悪い。生まれるのが嫌だった記憶が呼び覚まされているに違いない。母も嫌だったに違いない。真冬の札幌で初産なんて申し訳ない。で、母は80歳で私の誕生日の前の日に亡くなったのだった。

昨夜NHKスペシャル驚異の人体で腸の特集やってた。
この特集は見るたびに驚くのだが、我々の体内では内臓同士の素晴らしい協力関係が築かれているようなのだ。私のボキャでは説明するの大変なのでアーカイブかなんかで見て欲しい。

それで思い当たるのだが左足を骨折した時、悶々としてベッドに横になっていた。その時その左足を右足がすごく心配しているのが判った。右足がぴったりと左足に寄り添って、寝返りの補助を一晩中続けた。私の意志を外れて面倒を見ているのが判った。

人体は人間社会より極めて優れているのじゃないか。
人体は長い長い時間をかけて今日のようになった。
人間社会はまだまだダメかも。


ママ、やっとわかったのですね。