パスキンの甘き少女の苦さかな


パスキン展(1885~1930)見にいく。



画家というより優れたデッサン家という印象を受けました。
自分のスタイルを早く確立して、自分の世界を紡いだ人。群像が得意で、あまり他の画家の影響は見えないが、後世、彼から影響を受けた作家は多いと思う。モワモワした油絵は独特で、色を塗った後にコンテで細部を描いたりしている。ベタッと絵の具を付けた油絵が嫌だったのだと思う。ペン画やドライポイントなどの雰囲気を油絵に持ち込んで、退廃的な情緒を醸すのに成功した画家だと思う。
 
この人はアラビアのロレンス(1888~1936)と同時代の人なのよね。

片やブルガリアの裕福なユダヤ人の息子として絵画の世界で成功するも自殺。
片や英国人でアラブ独立を夢見て砂漠で武勲をあげるが帰国してからは恵まれず事故死。

人の世は計り知れないです。


パナソニック汐留ミュージアムには初めて行ったのです。
地下に大きなショールームがあって、掃除機を見たかったのだけど、そんな小物は置いていなかった。置いとくべきだと思う。
写真の建物は昔の新橋駅舎なんですって。知らなかったわ。