梅雨入りなり青い部屋から赤い部屋

驚きました。マチスが一夜にして青い部屋を赤くしたと教えていただいて、ありがとうございました。びっくりしてコメント読んでからなかなか眠れませんでした。大きな絵です。天才は大胆だ。でもどうやったんだろう。いっぺん全部赤くしたのかしら。いやそれでは一晩で仕上がらない。出来たときはもっと明るい赤だったんじゃないかしら。油絵の具が落ち着くには100年かかるという。実際この絵を見た時、その赤の色が思っていたよりずっと深かった。下塗りが寒色のせいだと思ったが、そんな経緯があったのだ。青い服着たけどちょっと淋しいから赤に着替えよう、って感じで赤い絵の具を塗っているマチスを想像すると楽しい。だって自分の絵だから、自分のものだから、そんなふうに生きるのは究極の自由だ。前に書いたが、高橋睦郎が「自分から解放されて、何も詠まない俳句を詠む。」というのを一つの理想と言ってる。それを実践している絵じゃないかしら。それでも最初は青かったんだよ、というしるしを絵の縁にちょっぴり残したんだ。もう一回見に行くべきかな。