マフラーを巻いて死なない本屋かな

「本屋は死なない」新潮社←アマゾンにも楽天にもないのだ。出たばかりなのに。

確かにネット販売とは一線を画する内容です。


大手本屋を辞めて5坪の本屋さんを始めたこの本の核となっている「ひぐらし文庫」の主人。一日の売上を8千円と見積もってスタート。月に25日営業で20万円の売上。それでもそんな本屋が日本中に千軒出来れば世の中が変わる、と思う。刺激的な本でした。私たちは既にSFの世界を生きているという感覚を再認識しました。レイ・ブラッドベリ原作でトリュフォーが映画化したSF「華氏451」を思い出します。全てが管理された社会、活字を読む事は禁じられているが、それを嫌った人々は田舎にコミューンを作り口承で物語を伝えて行く。「ひぐらし文庫」はこのコミューンに相当するような気がしてならない。これは本屋だけではない。すべての業種に当てはまると思う。本はつ○や、服はユニ●、家電は量販店、すべてマニュアル化して均質なサービスを提供する。個性を要求しない世の中。それがいやなら貧しくてもその日暮らし。考えさせられます。



  そのひぐらしでなにがわるい