佐藤愛子 血脈
- 作者: 佐藤愛子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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香港に行く飛行機で読むことにして全三巻買った。アマゾンで届いて分厚いのにのけぞる。
一巻目だけ香港往復で読んで、昨日二巻目を読む。途中で感想を書くのもナンだが、これを読むとこの100年で、いかに世の中が変わったか実感する。その時代の人が今、日本が少子高齢化で悩んでいるなんて信じられないだろう。だって佐藤紅緑って正妻に9人次の妻に2人愛人に2人も子供を産ませている。その人間模様が描かれているのだが、こんなに、はらからやら親戚やらがいれば、一生の人間関係ってそれだけでもいかに大変かわかる。そーいうのがほとほとイヤで、今日本はこうなっているのだと思う。人は念じる方向に進むのだ。読んでいるとその濃い関係が想像を絶する、というか金に困っていると言えば絶対に放り出さない。騙されていると判っていても送金する、12回も勘当する。これは長子相続とも深く繋がっていると思う。それでも最初の妻の子は5人死に、自殺する子もいる。孤独死とどっちが大変な時代なのかなー。プラマイ同じってことかしら。