誕生日。京都に。
東京は朝から時雨れていたけど、新幹線の途中は曇り。
京都でタクシーに乗ったとたんに雨がポツポツと窓に落ちてくる。
「や〜、降り出しましたな。」
「私、雨女だから。」
「ほんまどすか。どこかお参り行ったらいいんとちゃいますか?」
「雨女が治るところがあるの?」
「いや〜、聞いたことおまへんな。」
そんならいわんといてほしいわ。

 それで夜にかけて大雨だったわ。生まれた時は雪だったそうだが、還暦の日にもちゃんと雨。我が雨女度に感じ入っちゃった。思い返せば雨女に気づいたのは十代の半ば。学校の旅行写真がほとんどレインコートに傘だった。だから私だけじゃなくて同学年に雨女が多いのだと思う。私は慣れてるから雨なんかへいちゃらだけど、長年おつきあいいただいている方には多大なるご迷惑をおかけして参りました。半端じゃない雨の思い出は、数限りなくありますがこれからもよろしくお願いします。