雨の庭心にしみる試験問題

 朝刊に大学入試センターの問題が出てる。今は外国語の選択肢が英語フランス語中国語韓国語ドイツ語と5つもあるのね。パラパラ見ながら国語の文章に惹き込まれて読む。加賀乙彦の「雨の庭」。
 大手保険会社の役員まで勤めたが定年退職し、急速に老化して行く父親。その老後の生活のために100坪の土地家屋を売ることにする。その明け渡しのため片付けを手伝う息子。不要なものを燃やしながら襲われる喪失の感情。こーいうストーリーを読みながら息子の立場でなく父親の立場の年齢に達したことに驚く。老眼鏡掛けても良く見えないほどの小さな字を一気に読む。こんなの18くらいで読んだらつまらないだろうけど(しかも試験だし)身に沁みた。他の本探してよんでみよーっと。