重箱を開けて新年おめでとう


箱を開けるのはなんでも楽しい。
重箱とか玉手箱には魔力が潜んでいるように思えるのは
浦島太郎を知っているからで物語を共有していないとわからない。
あれだけ好きだった読書も最近のものはほとんど読んでいないのでたまに手に取るとそのあまりの変わりように愕然とする。小説の世界では希望なんてとっくの昔になくなってデストピア(反理想郷)になっている様子である。この状況は考えていた以上に孤立感を覚えるものである。共有されていたはずのものがどんどん取り崩されていく寂しさである。
私は古い人間なのでデストピアは共有したくない。希望を捨てたくない。
希望とは何かというと日々の指針だと思う。その方向を辿っていけば必ず良いことが起きるという確信。日々の掃除、日々の食事、日々ご機嫌であること、そんな当たり前のことが一番大事だと思う。そこにこそ結果がついてくると思う。
そして何かに迷ったら美しい方を選ぶ。簡単なことのようだが真に美しいことを選ぶのは難しい。この設問の難しさがわかるには年季がいるのだ。
そのためにも美しいものをたくさん見て、美しい音楽もたくさん聞いて判断力を高めよう。
人生という重箱の中に希望を美しく並べよう。
この1月に私も古稀になる。心して生きたいと思う。