虚仮の一念とは言わぬけど花の雨



週末雨の中「モランディ展」、よっこらせと見に行った。好きな画家だったはずなんだけど、あまりワクワクしなかった。初めてミラノで見た時、省略が効いていて、とっても素敵だと思い、好きな作家にずーっと入れてたんだけど、、。
 入り口で畳1畳くらいの画家の顔の写真をじっと見て、100点も同じような絵を見て、きっと付き合いにくい人だっただろうな、と思う。「みえるものは描ける。」という言葉を残していて、虚子の「客観写生」と通じるのかしら、と思う。いろいろ極めるのは本当にたいへんだ。でもこの絵を家にさりげなく掛けると品が良くみえると思う。ステーションギャラリーのハコが重厚すぎて絵が重く見えたようにも感じた。



このギャラリー東京駅北口改札ホールの上に回廊があって、駅を行き交う人を眺められてお洒落である。東京駅についでがあって余分な時間があったら行かれることをお勧めする。ショップでは絵画関係だけでなく、鉄道、ペンギングッズも売ってるわ。



虚子の言葉。
「私は客覿の景色でも主観の感情でも、単純なる叙写の内部に広ごつてゐるものでなければならぬと思ふのである。即ち句の表面は簡単な叙景叙事であるが、味へば味ふ程内部に複雑な光景なり感情なりが寓されてゐるといふやうな句がいゝと思ふのである。」

ね、似てるでしょ。