梅雨しぐれしぐれて光る五十鈴川

一年に一度くらい旅行する仲間と、お伊勢参りに。私は30年ぶり。行った事はあるが、なにも覚えていない。伊勢神宮は「なにごとのおはしますかはしらねどもかたじけなさに涙こぼるる」西行のこの歌に尽きる。鬱蒼とした木立の中に分散して立てられた神宮群。決してなかを見る事は出来ないから、具体的に何を見た、という映像を記憶のなかに残し難い。なんだか良くわからないがスゴイ。これ以上の感想は持ち難い。覚えていられるモノが無い。一緒に行ったM氏いわく「玄関先で失礼します。」という感じなのだ。しかし遷宮という儀式がある。建造物を20年ごとに隣の敷地に建て替える。その度に全国的話題になる。20年なんて、あっ、という間である。これが1300年のあいだ続けられている。一回の建て替えに要する檜は1万数千本に及ぶそうで、遷宮関係者は一生一年中建て替えに関与する事にならざるを得ないであろう。こーいう事実は日本人が山林を大切にする事実に深く関わっているに違いない。今流行のパワースポット、としては最高級のものであろうし、なんだか良くわからないから何度行っても飽きないわね、きっと。