ホルテンさんのはじめての冒険

ホルテンさんのはじめての冒険 [DVD]

ホルテンさんのはじめての冒険 [DVD]

途中眠くなって見なかった部分もあるのだが、一晩寝て思い出したら出演者にリアリティーがあって面白い映画だったと思う。北欧の映画は地味で淡々とした映画という印象があるが、この映画もそう。起きる出来事のひとつひとつはハリウッドで演出したら大事件になりそうなエピソードばかりだ。主人公のホルテンさんは機関士。定年の前夜、オートロックが壊れて家に入れないので、留守の家の窓から通り抜けようとしたところ、男の子に見つかって「眠るまでそばにいて。」といわれる。家人が帰宅して見つかるわけにいかないのでベッドの下に隠れて一夜を過ごし、定年最後の電車運転に乗り遅れてしまう。そこから色んなずれた出来事に遭遇していく。底流は「ホテルニューハンプシャー」と同じ、といっては言い過ぎだが、要は、人生はとんでもない事の積み重ねだけど、それでも人は生きていく、ということ。ノルウェーという国の寂しさもエレガンスも感じられた。ノルウェーって定年が67才なのね。少子高齢化の先輩。