人材

 いつもより遅い時間に家を出る。ふと、あの坊やに会えるかな?と思う。バスに乗ると、いたいた、4つにして隣に座った人とフリートークの出来る子。今日はママと座っている。彼は「ありがとうございました〜」と大きな声で降り口に向かう。つられて運転手さんもマイクで「どうも〜」と言う。「どうも、だってー」と嬉しそうに降りて、「バイバイー」とバスに手を振りながら角を曲がっていった。乗客も吸い込まれるようにその親子を目で追う。なんとなく気持ちが暖かい。大きくなったら政治家になると良いのに、と思って「あらっ!」と考える。今時スバラシイ人材というのはどこに向かえばいいのかわからない。現状を見て志を政治に持つことができるのかしら。でもあんなに知らないヒトでも惹きつけることの出来る人材は珍しい。素敵な若者になるだろうな。