キモノ話

それでキモノ仲間のためのキモノ話です。

そのキモノはチソウさんというところから届いた、なよなよと女らしいキモノでありました。(ったって4反来た中から自分で選んだわけですが。)
畳むのがタイヘン!というのは前に書きましたが、着るのもタイヘンでありました。上前を決めるのがこんなに難しいと思ったことはありませんでした。下前を押さえて上前を決めて腰ひもを締めようとすると、ズルッとずれちゃうのです。時間との戦いになり、結果としてもっと衣紋を抜くべきであったと思われます。柄は雲のたなびく山と樹木、それにタンポポのようなデージーのような花が散らばっている、誠にきれいなものですが、似合うか?? 40周年という呪文がなかったら買わなかったと思われます。着ていて自分らしくない、と思ったし、中学の時からの友人が、「こんなイチコさんを見たことないわ〜」と言っておりましたが、同感でした。
 でもね、同じキモノでも、こんなに違うんだ、というのは勉強になりました。京都にいてこーいう柔らか物を長めに着ていると、なよやかで芯の強い京女が出来上がり、紬で短くシャキッと着ると、宵越しの金は持たない的な東女になるやもしれません。まー長期展望型と短期決戦型とも言えるかもしれません。