オリガモリソウ゛ナの反語法

 週末、米原万里の「オリガモリソウ゛ナの反語法」を読む。反語法とは何年ぶりかで会ったらすごく太ってた友達に向かって「鉛筆の芯みたいに痩せちゃってどうしたの?」という使い方。
 米原が過ごしたプラハの学校のダンス教師をモデルにしたフィクション。そのオリガ先生が生徒を叱り飛ばす言葉がすごい。「虚勢豚はメス豚に乗ってから考える」なんて凝り過ぎのようにも思うが、この本によるとロシア語ほど罵詈雑言の語彙が豊かな国は無いそうだ。オリガの過去をめぐるミステリー仕立てで一気に読めた。ソ連スターリンのことがオボロに判る。この年になって知らなかったことばかりだ。米原の他の本もどんどん読もう。月末にはロシア通になれるかも。(超楽観)